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100倍観たくなる月一映画情報パラサイト半地下の家族ネタバレなし

2020/05/09
 
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今回ご紹介するのは「パラサイト半地下の家族」です。昨年のカンヌ映画祭で最高賞パルム・ドール、またゴールデングローブ賞も受賞し、アカデミー賞の最有力です。

富豪の家は高台の陽の当たる所にある一方で、主人公の家はとても低いところにある。坂を下って家に帰る、その落差が印象的でした。

監督のポン・ジュノは、「殺人の記憶」、「母なる昭明」などの作品で有名ですが、職人タイプではなく、一作ごとにスタイルを変えてしまう。この「パラサイト」は、まず空間表現がいい。金持ちは見晴らしのよい広々としたお屋敷、貧しい人はアパート都さえ言えない半地下、つまり空間の高低、広さと狭さによって生活の格差をビジュアルに表現するわけですね。高低と貧富の表現は黒澤明の「天国と地獄」を彷彿とさせ、それを映画全体のスタイルとして組み立てたところが巧みです。

映画の中で描かれていた貧富の格差に驚いたのですが背景には、韓国は世界標準としてはそれほど貧しい国とはいえないが、昔からある財閥や学歴、金持ちは生まれたときからお金持ち、貧しい人はそのままという独特なお国柄もあり、自殺率などは高い水準にあるといいます。その実情を色濃く表している映画だと思いました。

貧富の格差は近頃の映画の定番のテーマでして、同じくカンヌ映画祭で受賞した是枝裕和の「万引き家族」、さらにケン・ローチ監督の「家族を想うとき」が代表ですが、ポン・ジュノ監督は格差をブラックユーモアによって捉えています。そこにあるのは怒りよりも、乾いた感覚。いつまでたっても金持ちは金持ち、貧乏人は貧乏人という、ケン・ローチ監督よりも傑作「ビリディアナ」のルイス・ブニュエル監督と重なるような、シュールで冷めた認識があります。

この映画はどこへ行っちゃうのかと、恐る恐る看ていると、予想を遥かに超えた暴走が待っている。これ以上はネタバレになってしまいますから言えませんが、過去一年に公開された映画の中でナンバー1の傑作と紹介できます。

「パラサイト 半地下の家族」は現在公開中。

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