あらすじはこんな感じです
学病室から穏やかな海が見えた雄勝病院。東日本大震災で屋上まで津波にのまれ、患者と職員の9割が犠牲になった。医師や看護師たちは、自力で逃げられない患者を置いていけないと、住民の制止を振り切って病棟に向かった姿が目撃されている。地域医療の拠り所だった町の病院。“あの日”までここにはどんな日常があったのか。残された遺族や同僚は、“その後”をどう生きてきたのか。震災12年、初めて語られる心の内に耳を傾ける。
公式サイトより
このNHKスペシャルは、東日本大震災で被災した石巻市雄勝町の町立病院「雄勝病院」の壮絶な物語を紹介しています。
雄勝病院は、海辺に建てられ、患者たちには穏やかな海を眺めることができる施設でした。しかし、2011年3月11日に発生した東日本大震災の津波により、病院は壊滅的な被害を受けました。津波が押し寄せたとき、医師や看護師たちは自力で逃げることができない患者たちを置いて逃げるわけにはいかないと、住民の制止を振り切って病棟に戻り、患者たちを助けようと奮闘しました。しかし、9割以上の患者や職員が犠牲になり、残った人たちはその悲しみや後悔を背負って生きてきました。
この番組では、震災前の雄勝病院の日常や、残された遺族や同僚たちのその後の生き方についても紹介しています。また、被災者たちが抱えたさまざまな心の問題や、地域医療の再建など、今もなお課題となっている問題についても取り上げています。番組を通じて、雄勝病院の医師や看護師たちが抱えた人間ドラマや、被災地の人々が力強く生きている姿を知ることができます。
震災12年で見えてきたこと
東日本大震災から12年が経過した今、被災地で見えてきたことはいくつかあります。以下にいくつかのポイントを挙げてみます。
- 復興の進展:被災地の復興が進展していることが見えてきました。震災当初は、被災地の建物や道路が壊滅状態で、復興には長い時間がかかると言われていましたが、徐々に建物が再建され、道路や鉄道の復旧も進んでいます。しかし、まだ復興が完了したわけではなく、多くの人々が避難生活生活を強いられており、これからも課題が残されています。
- 津波の脅威:東日本大震災で起きた津波の脅威がより強く認識されるようになりました。津波避難ビルの整備や、避難訓練の普及などが進んでいます。また、高い防潮堤の建設や海岸線の整備などにより、津波に備えた地域づくりが進んでいます。
- 地域の絆:震災後、多くの人々が助け合い、地域の絆が強くなったことが見えてきました。特に、被災地での支援活動やボランティア活動に参加した人々が多く、地域の人々との交流を通じて、多くの人々が被災地の現状を知り、その思いを胸に刻んでいます。
- 震災の教訓:震災を教訓に、地震や津波、自然災害に対する意識が高まってきました。防災訓練や防災グッズの備蓄、情報収集など、個人レベルでの備えが重視されるようになりました。また、政府も防災対策を進めるため、様々な取り組みを行っています。
今後の防災について活かせる教訓を改めて考える
東日本大震災から得られた教訓を活かして、今後の防災対策を進めることが重要です。以下にいくつかのポイントを挙げてみます。
- 地域防災の推進:震災では、地域住民の協力が重要な役割を果たしました。今後も、地域住民が防災に関わることが大切です。自治体や住民団体が中心となり、地域の防災力を高める取り組みが進められています。地域防災の推進により、災害時の被害を最小限に抑えることができます。
- 高い防災意識の浸透:東日本大震災の経験から、多くの人々が防災意識を高めました。今後も、防災意識の浸透が重要です。国や自治体が防災情報を発信する一方、個人でも情報収集や防災グッズの備蓄などを行うことが必要です。また、学校教育においても、防災教育を強化することが求められます。
- 津波対策の強化:東日本大震災で起きた津波の被害は甚大でした。今後も、津波対策の強化が必要です。具体的には、津波避難ビルの整備や避難訓練の実施、防潮堤や堤防の整備、海岸線の監視体制の充実などが挙げられます。また、災害時の避難誘導についても、的確な情報を迅速に伝えることが求められます。
- 復旧・復興の促進:災害後の復旧・復興は、時間がかかることが多いです。被災地の復旧・復興を促進するためには、国や自治体がしっかりとした支援策を打ち出すことが必要です。また、企業や市民団体などの支援も重要です。復興に向けた取り組みは、地域の人々の心のケアにもつながります。
この番組は何を語っているのか
この番組は、東日本大震災の被災地である宮城県石巻市の雄勝町にある町立病院「雄勝病院」が津波被害にあい、多数の患者と職員が犠牲となった出来事を取り上げています。震災前後における雄勝病院の日常、震災による被害とそれに伴う医療現場の混乱、そして患者や職員たちが抱えた苦悩や、その後の復興の様子が語られています。また、この出来事から得られた教訓を振り返り、今後の防災対策についての考え方も紹介されています。
これからメディアにできることは?
メディアには被災地の現状や復興の進捗状況などを正確に報じることで、一般の人々に被災地の実情を伝えることができます。また、防災や減災の重要性を訴える番組や記事を制作することで、人々の防災意識を高め、災害が起こったときに備えることができるようになります。また、震災や災害による心のケアや支援についての情報を提供することも大切です。そのためには、報道においての情報の正確性や公正性に配慮することが必要であり、被災者の尊厳を保ちつつ、視聴者や読者に適切な情報を提供することが求められます。